Fintech 2017 4 23
Fintech技術が、
銀行の根幹業務を侵食するのは、時間の問題と言えます。
銀行の根幹業務とは、
お金を集めて、それを融資するというが、根幹業務となっています。
しかしながら、ITプラットフォームを使って、
お金を貸したい「不特定多数の人」と、
お金を借りたい「不特定多数の人」を結びつけるビジネスがあります。
それを「ソーシャルレンディング」と呼びます。
アメリカの「レンディングクラブ」は、
ニューヨーク証券取引所に上場している企業で、
インターネットを使って、資金を小口で集めて、
融資を仲介するビジネスを行っています。
同社は、2015年までに、
累計で1兆8000億円近くの融資を行っています。
(「AI時代に生き残る企業、淘汰される企業」から引用 加谷 珪一著 宝島社)
このままでは、銀行業界が「絶滅危惧種」になってしまうとは言い過ぎかもしれませんが、
少なくとも、日本の銀行業界が、「ガラパゴス化」することは間違いないでしょう。
産業革命 2017 2 19
書名 第4次産業革命 日本経済をこう変える
著者 竹中 平蔵 PHPビジネス新書
実は、2017年1月22日に「ビットコイン入門」という文章を書いている時に、
ふと思ったのは、「もしかすると銀行が消えるのではないか」と思ったのです。
ビットコインという「通貨」に注目すると、何も見えてきませんが、
「ブロックチェーン」という新技術に注目すると、
「もはや銀行がいらなくなるのではないのか」と思ったのです。
「ブロックチェーン」とは、別名、「電子記帳システム」だからです。
そう思っていたところ、竹中平蔵氏の「第4次産業革命」という本を読んでみると、
以下のような文章を見つけたのです。
銀行の関係者が、「フィンテック(Fintech)だ」と騒いでいるが、
フィンテックというのは、基本的に銀行がいらなくなる制度だと言える。
(引用、以上)
竹中平蔵氏は、かつて金融行政を担当する大臣だった人です。
その人から、このような発言があるとは、衝撃です。
はたして、銀行は、恐竜のように消え去るのか。
私は、銀行が生き残る方法は、銀行が通貨を発行することだと考えています。
だからこそ、三菱東京UFJ銀行は、
「ブロックチェーン」という新技術を使って、
ビットコインのような新通貨「MUFGコイン」を考えているのかもしれません。
三菱東京UFJ銀行は、自分たちの未来がどうなるかを見通した上に、
生き残るための対策を考え、実行に移しつつあるとしたら、
素晴らしい銀行です。
ただし、三菱東京UFJ銀行が、そういうことをすると、
今度は、「中央銀行」が不要になります。